2014年2月8日

雪、こんな日は読書に限る

  夕べからの雪で、小屋に閉じ込められている。こんな日は、読書に限る。それも『辻まこと』がぴったりだ。彼は、「世に広く知られた人物ではなかったが、知る人ぞ知る。只者ではなかった。両親は辻潤と伊藤野枝、幼くしてフランスに渡るも、帰国してはこれといった定職に就かず、自由に絵を描き、エッセイも書き。風刺的画文をものにし、スキーと岩魚釣りの名人にしてギターをよく弾いたがいずれも余技の趣き、一個の専門家ではなかった」が、いずれも達人のレベルだ。誰かが言っていた。彼のエッセイを読んだら、他の人のエッセイは「銀行の帳簿」みたいだと。彼の話に、誰もが聞き入った。彼の人柄に、誰もが魅せられた。僕と彼との出会い(書物の上で)は、もう、40年以上も前のことだが、やっとこの歳になって、彼の魅力溢れる自然人・自由人の世界が、少しづつ見えるようになってきた。薪ストーブの側で、膝にピーを乗せてコーヒーを飲みながら「辻まこと」の世界を彷徨うのがこれからの人生の楽しみである。

 今日のような天気の日に相応しい1ページを紹介する。写真をクリックして大きくして読んで欲しい。「雨」を雪に変えて。





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