2014年8月31日

仙人への修行

 


たびたび僕におこる偶然の出来事について知りたくて、心理学者のC・G・ユングの共時性原理の本を読んでいたら、彼とR・ヴィルヘルム著の『黄金の華の秘密』という本と出会った。これには、『太乙金華宗旨』と『慧命経』が収められている。『太乙金華宗旨』は、少なくとも8世紀以前に遡る秘密の教義であり、一口に言えば道教の瞑想法のテキストである。これに従って真剣に鍛錬すれば、仙人にもなれるらしい(笑)。もともと、こういうのは嫌いではないが、読み進んでいくうちに、面白くなってどんどん引き込まれて、昨夜などは途中で止めて寝るのが惜しいくらいだった。前半のユングによる「ユーロッパの読者のための注解」などは、欧米のキリスト教的な合理主義がもたらす危険性を鋭く指摘していて、思わず膝を叩いた。まさに現代的な問題である。今朝からは、いよいよ本編の秘教的な教義の部分に入る。「聞くは千劫に逢い難く、受くるは一時の法会なり」とあるから、心して向かわなければならない。
 朝から、主人が仙人になろうと張り切っているというのに、ピーのやつ、物置の庇の上で気持ち良さそうに寝ている。あいつにとっては、無意識も共時性も秘密の瞑想法もどうでもよいことなのだろう。のんきなやつだ。

2014年8月10日

世界で最もキュートなコンピュータ

台風のおかげで、今日の登山イベントが中止になった。暇である。そこで2本目のブログをアップするのだが、話題はガラリと変わる。
 先ほどから、『ラズベリーパイ(Raspberry  Pi B+)』というイギリス生まれの可愛いコンピュータ(写真のレインボーカラーの小箱)と遊んでいる。実は、僕は、こういう「オモチャ」が大好きなのだ。まだパソコンという言葉が無かった頃から、自分で組み立てたくらいだ。このカードサイズのコンピュータは、れっきとしたLinuxマシンである。だから、インターネットはもちろん、ワーブロや表計算であれ、普通のパソコンができることのほとんどは出来る。MITメディアラボが開発した有名な教育用の言語であるScratchや他のさまざまなブログラム言語だって走るから、自分だけのゲームだって簡単に作れちゃうのだ。しかも、いろいろな機器のコントロールも可能だ。このマシンを幾つもつなげて、スーパーコンピュータを作った人さえいる。これまでに人間は、いろいろな「オモチャ」を作って来たが、これなどは、その最先端のものだろう。本体のお値段は4千円弱と超安価だし、ソフトウエアーはすべて無料である。チョウ暇でお困りの方は挑戦してみたらどうだろうか。(当分遊べるよ、ただし極めるのには一生かかるかも)

秋がやって来た


 雨の合間に、庭に出たらキンミズヒキの花が咲いていた。この花やアキノタムラソウが咲き出し、カツラの黄色い葉や山桜の真っ赤な葉がちらほらと散り始めたのを見て、秋の到来を感じた。キンミズヒキ(バラ科)は、花穂の形がお祝い事に使う水引に似ていて、花弁の色が黄色だから「金水引」。もう少したつと、実のトゲトゲが引っ付き虫になって、子供や動物たちに遠く運ばれる。これに対して、同じような長い花穂を持ち、花を上から見ると赤、下からのぞくと白色というタデ科のミズヒキというのがある。こちらも、今頃から咲き出す。野山は、もう秋の気配。金、赤白、黄色、いよいよ秋がやってきた!・・・今日は涼しいからこんなことを言っているが、まだまだ暑い日が続くことは十分に承知している。



2014年8月3日

真夏の昼の夢

 毎日、暑い日が続く。小屋には、むろんクーラーなど無い。一年のうち一週間のほどの間、真昼の2、3時間を「何とか」過ごせばいいのだ。朝晩は、窓を開ければ、木々の葉で冷やされた涼しい空気が部屋へ流れ込んでくるので扇風機が一台もあれば十分だ。問題の、この「何とか」であるが、方法はいろいろある。例えば、近くの林の中の道を散歩するとか、空調の効いたお店に食事や買い物にいくとか、クーラーのある友人のお宅に遊びに行くとか、この時間帯はピーと一緒に昼寝するというてもある。

 今日の「何とか」の過ごし方は、まず、真壁の橋本珈琲で食事をして、八郷にもどり、柿岡の中央公民館の図書館で過すというものだった。閲覧室は、高校生ばかりだったが、気にすることない。書架から興味のある本を2、3冊抱えて、ゆったりと机に座り、好きなところからページをめくった。静かだし、適度な冷房が効いているし、周りの雰囲気がそうさせるのか本の内容に集中できる。気がついたら閉館近くだった。図書館で過ごすというのは、真夏の昼の過ごし方としては、なかなか良いアイデアだと思うので、ぜひ、皆さんに薦めたい。

 更に、少しばかり我儘を言わせてもらえば、閲覧室はもっと広くゆったりとした空間で、もう少し上等な机と椅子がたくさん備えてあったほうがうれしいし、部屋の広い窓からは自然の外光がふんだんに入り、読書で疲れた目を上げると八郷の美しい風景や緑の木立が眺められたらなおさら良い。そして、コーヒーなどが飲めたら理想的だ。外からの本の持ち込みもOKだ。また、必死に勉強している受験生の邪魔にならず子供たちが自由に遊べるためには、部屋が分かれていたほうがお互いに快適だろうし、友人らと親しく話し合えあえるロビーも欲しい。そうすれば、そこが地域のコミュニュケーションの場ともなるだろう、などなど・・・夢はつづく。

 「図書室とカフェを合わせたような空間 」、「やさと森の図書館」 -------  自治体でも、個人でも、誰でもいいから、こんな場所をつくってくれないかな〜。