2015年4月30日

オドリコソウの花

めずらしく早起きして庭を歩いていたら、オドリコソウの花が群がって咲いているのを見つけた。これまで、外来種のヒメオドリコソウばかりだったから嬉しい発見である。清々しい緑の葉の間から清楚な白い花を覗かせている。屈んで見ると、確かに名前の通り、白い手ぬぐいで頬かぶりして花笠をがぶった娘たちが、茎を中心に輪になって踊っているようだ。手拍子を打っている白い手首を前に差し出しているようにも見える。うっすらと化粧もしている。可哀想だが、その内の一人をつまんで引き抜き、花の根元を吸ったらかすかに甘かった。これは昔からの子供達の遊びだ。花の上部には、蓋のような大きな花弁があって、内側に雄しべついている。昆虫が花の奥の蜜を吸おうと潜ると花粉が背中にくっつく仕組みになっているのだろう。また、その蓋のような花弁が、蛇が大きな口を開けた形に似ているので、この草は「ハミ(食み)」とも呼ばれていた。蛇が集団で鎌首を持ち上げているよりは、踊り子の方が「ズッ〜ト、ズッ〜〜〜ト」いい。


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