2015年5月4日

ヤブデマリの花が咲いた


 この季節、湯袋峠などを車で走っていると、緑が濃さを増した山の斜面に白い花が点々と咲いているのを見つけるだろう。何の花だろうかと近づいてみると、すぐに、このヤブデマリの花だと判る。そう、花の形に特徴があるのだ。5枚の花弁のうち、中心側の1枚が著しく小さい。どことなく愛嬌のある面白い形をしている。白い蝶々のようだという人もいる。さらに、よく見ると、この白い花には、雄しべも雌しべもない。この白い花弁は、昆虫たちを誘うための目印、いわば看板みたいな役割をしている。この白い花に囲まれた中央の薄黄色のボチボチは子孫を残すための花で、花弁が無い代わりに雄しべも雌しべもある。夏には赤い実がつき、秋には黒く熟す。僕らは昆虫ではないが、白い花に誘われて、つい視線を向けてしまう。


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