2015年5月5日

ハクウンボクの鐘

 

 今年もまた、小屋の入り口近くにあるハクウンボクがたくさんの花を咲かせた。まだほの暗さの残る午前5時頃、野外に出たら、ブゥーンという無数のハチの羽音が聞こえた。音の発信源を辿ってみたら、多くのハチがこの花の間を飛び回って蜜を集めているのだった。ハクウンボクは、漢字で書くと「白雲木」である。良い名前をつけたものだ。五月晴れの青空と新緑の緑に、純白の花がよく映える。小さなベルを連ねて、春の喜びをおもいっきり伝えている。
 ハクウンボクは、この付近に分布する野生の樹木では美しい花を咲かす木の一つだろう。筑波山の北面にもたくさん自生しているが、残念なことに、樹冠近くの高い位置で咲いているので気がつく人は少ない。懸命にベルを振っているのに。





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