庭のあちこちに椅子が置いてある。これは、陽だまりを追いかけて、あちこち移動するためである。このところ朝起きると、コーヒーカップを片手に、どこかの椅子に座って読書するのが習慣になっている。
強い日差しに疲れて、目をつぶると、まぶたに赤い光が溢れる。春の暖かさを身体中に感じる。今年は春の足が早いせいか、もう頭上では小鳥たちが囀り始めている。こんな時は何も考えないし何も思わない。過去の出来事や未来のこと、世の中のことも。ただ、ただ、自分自身の今に集中する。実在しない過去やどうなるか分からない未来を悩んだり心配することで、この瞬間の豊穣さに気づかないなんて、全く馬鹿げている。
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