2017年3月13日

春の妖精が舞い降りた


 
 我が家に、「春の妖精」が舞い降りた。庭の椿の下で、ひっそりとニリンソウが一株だけ花を咲かせているのを見つけた。この花が咲くと、「いよいよ春が来たな〜」と思う。
 ニリンソウは、「スプリング・エフェメラル」と言われる植物グループの中の一つである。この仲間は、早春の今頃からいち早く花を咲かせ、青葉の繁る5月末ごろにはもう地上から消え去る。あとはずうっと、翌年の春まで、地下にある根茎や球根の形で休眠している。だから、「春のはかない命」とか「春の妖精」と訳されている。
 この仲間には、草丈の割には大きな花や鮮やかな色の花をつけるものが多い。きっと、まだ飛び回っている昆虫が少ないので、少しでも目立とうとしているのだろう。魅きつけられるのは、昆虫ばかりではない。人間の僕も同じこと。妖精の可憐さに魅かれて、心がウキウキしてくる。


 

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