2010年11月5日

コマユミの秋


 今、庭では、あちこちの赤い実でにぎやかだ。ウメモドキ、カマツカ、それにコマユミなど。探せばもっとあるかもしれない。まずは、コマユミを紹介する。これはニシキギに良く似ているが、枝に板状の翼がない。花は、小さな緑色で、よく見れば可愛いのだけど、えらく地味である。木も低木で、葉っぱもどうということの無い平凡な形をしている。ところが、この木は、今頃の時期から、自分を強くアピールする。まずは、種子からで、熟すと裂開して、橙色の仮種皮が割れ、その中から鮮やかな橙赤色の種子が現れる。まだ緑色を残した葉をつけた小枝に、たくさんの赤い種子がぶら下がると、やっと、この木の美しさに気が付く。もう少し秋が深まると、今度は紅葉して、木全体が真っ赤に染まる。コマユミは、晩年になって、自分の身をあでやかに飾り立てる。
 

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