2011年8月30日

現代の桃源郷

病院へ薬を貰いに行った。薬と言っても、飲んでも飲まなくても良いような薬である。そこで、同じ集落のKさんと出会った。とても元気な様子で、現在でも事務所に出勤しているという。もう88歳だから、来年の春には仕事を辞めて、のんびり暮らすつもりだとも言っていた。しかし、集落の事や農業や林業の将来などを、熱っぽく語っている彼の姿を見ると、まったく、その年齢には見えない。彼は、私たちの集落を「桃源郷」だと言っていた。確かに、私たちの集落は、「特別な場所」かもしれないと僕も思っている。なにしろ、老人が皆元気なのだ。地元のおばあちゃんからも、「ここではどの家も夫婦揃って80歳以上で皆元気だから越して来なさい」と言われた事がある。それに、若い人も活き活きとしている。Kさんによると、この集落では嫁問題などは皆無なのだそうだ。そういわれてみれば、村人の表情がみな穏やかで優しい。
どうしてなのかをKさんに聞いてみた。水と空気と景色かもしれないという言葉が返って来た。美しい風景と美味しい水や空気が、人を良く育てるというのは本当かもしれない。僕も、10年近くこの集落に通っていて、ここが「特別な場所」であるという思いは、ますます強くなってきた。何故だかは判らないが、ただ、集落の人々と同じように確実に感じている。





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