2012年11月8日

キツネの嫁入り


 次は、僕がKおばあちゃんから直接聞いたキツネの嫁入りの話。
 このおばあちゃんとは、4日付けのブログの写真で銀杏を干していたおばあちゃんである。彼女がまだ娘時代の頃、夏の暑い夕方、母親と妹と一緒に門の前(ブログの写真)のところで夕涼みをしていた時のことである。家の前には田んぼが広がっていて、夕方になると門の辺は田んぼから風が吹いてきてとても涼しかった。すると、田んぼの中の道を、東から西に向かって、門前を横切るように大きなと橙い光の玉が二十も三十もつらなって、ゆっくりゆっくり移動してしきたのを見たそうである。もう、その時は恐ろしくて悲鳴をあげながら家の中に逃げ込んだと言っていた。
 二度目は、おばあちゃんが明日結婚式を挙げるという春の彼岸の前日のことである。石岡から泊まり込みできていた髪結いのおばあさんに、朝方の午前三時頃に起こされて、真っ暗な中を一人で裏の井戸へ顔を洗いに行った。すると、目の前の畑の稜線のところに山に向かって黄色の光の玉が十個か二十個、列をなして動いていくのを目撃したそうである。この時は、少しも怖くなくて、むしろ、自分の結婚式を祝福してくれるんだと嬉しく思ったとのことである。

 八郷には、このような話が昨日の出来事かのように思える風景や人々の生活が随所に残っている。おばあちゃんがキツネの嫁入りを見たと言う田んぼ道も、今でもそっくりそのままの姿で残っていて僕の散歩道となっている。永遠にこのままであって欲しい。


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