外出から帰ったら、庭先に変なものが落ちていた。薄いパラシュートに破裂したゴム膜、それらと紐で結ばれた白いプラスチックの箱である。箱にはアンテナのようなものが付いている。どうやら、誰かの落とし物やゴミではなくて、空から降りて来たもののようである。恐る恐る拾ってみたら、「気象観測器」とか、「防衛省陸上自衛隊」とか書かれたラベルが貼ってある。中身を見たら、確かに気圧を計る円盤のようなものと、電波発信の電子基盤や注水電池が入っている。まだ、電池は温かい。たった今、落ちて来たばかりのようだ。「危険物ではありません。既に測定は終わったので拾った人は捨ててください」とも書いてある。子どもの頃、気象観測のラジオゾンデが揚げられているのを知って、いつか、その落下したのを拾いたいと思っていたが、まさか、この年になって夢がかなうとは思ってもみなかった。それにしても、恐ろしい秘密兵器や高放射能のUFOからの落下物ではなくてよかった(笑)。
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