一昨日、里山建築研のスタッフと一緒に、近所のおばあちゃんから注連縄づくりの話を聞いた。おばあちゃんは、物置の軒先で稲藁を一本一本選んで束にして、それを茅葺き屋根の土間に座って手編みする。編まれた注連縄は東京浅草の浅草寺(観音さま)にかけられると言う。注連縄用の稲は、お米を収穫する普通の稲とは品種が違う。すらりと長身で色も浅葱色、良い香りがする。スタッフの一人がそっと撫ぜながら「乙女のストレートヘアーみたい」と言っていた。おばあちゃんに縄を編むところを見せてもらった。おばあちゃんの手からは、みるみる間に、美しくて清々しい注連縄が生まれてくる。
お正月に、浅草寺に初詣に行かれたら、そのお堂をめぐっている注連縄が、八郷の茅葺き民家の広い土間で、おばあちゃんのしわくちゃな手で編まれたものである事を思い出して欲しい。
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