2020年3月1日

お菊虫


 Kさんがジャコウアゲハの蛹が集団越冬しているというので、早速、見に行った。いた!いた。何匹もの蛹が、しっかりと板碑にくっついているのを見つけた。
 このジャコウアゲハの蛹は、昔から「お菊虫」と言われた怪虫である。『播州皿屋敷』の怪談は誰でも知っているだろう。その舞台となった姫路城二の丸にある井戸から、この虫が大量に発生したという。その姿が両手を後ろ手に縛られて吊り下げらている形に似ているので、お菊さんの怨念が虫となって帰って来たと大いに恐れられたそうだ。確かに、美しいオレンジの模様がお菊の着物の柄のようでもあるし、糸で石と括られている姿が、縄で吊り下げられた姿のようにも見える。
 
 可哀想に!八郷の「お菊さん」たちは、縛られたまま、まだ冷たい風にじっと耐えていた。頑張れ!もう少したてば、また、生まれ変わって大空を自由に飛び回れる。
 もっと鮮明な美しい写真が、Kさんの下記のブログに掲載されています。ご覧ください。