2010年2月14日

長椅子で読書

 今日、また山小屋に戻った。今度、持ち帰った本は、池上永一の『バガージマヌ パナス -わが島のはなし』と三浦しをんの『まほろ駅前 多田便利軒』である。いずれも文庫本で、まずブックカバーが気に入ったから読む気になった。そう、最近は、まずカバーのデザインから本を選ぶようにしているのだ。これが、またよく当たる。下手な書評などより、よっぽど中身を表していることがある(この前の小川某の何とか食堂は、ハズレだったが)。今回の池上の本は、大当たりだった。まだ雪の残っている小屋の夜、長椅子に座って、膝の上のピーを起さないように気を使いながら、「はるか南の島の抜けるような空に映える極彩色の舞台、豊かな伝承と島の民俗、何もしないでダラダラと生きる自由奔放な美少女、その親友の妖怪のような老婆姉妹が繰り広げる」ファンタジーを読んでいる。まったく至福のひと時である。あすの晩は、「多田便利軒」だ。
 ピーのやつ、最近、身体が大きくなったので、ぼくの膝の上に横になると頭と後ろ足がはみ出て、左右に垂れ下がる。眠っているときなど、時々、膝からズリ落ちそうになる。すると、あわてて目を覚まして体勢を整え直して、また眠る。その様子が面白くて、つい笑ってしまう。

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