天気は良いし、何の予定も無い。お腹も空いたので、峠を越えて真壁へ食事に行った。帰り、このまま小屋に戻るのは何かもったいないように思えて、車を北に向けて雨引観音に行く事にした。約十年ぶりの参拝である。確か、この寺は坂東三十三カ所の一つで、開創が6世紀後半で、昔から皇室の安産子育ての祈願所となっており、本尊が延命観世音と言う珍しい寺だと覚えている。
お寺はさておき、僕が気になったのは、門前に一件だけあるおみやげ屋さんである。店内には、所狭しと竹細工や玩具が並んでいる。奥の電灯の下では、優しそうなおじさんが店番をしている。売り物には、さまざまな籠や笊の類の他に、どう使うものか解らないものもある。棚の上で埃をかぶっているのは、何年もの間、置きっぱなしになっていたのだろう。妙に、懐かしい雰囲気だ。ここだけ時間が止まったままのようだ。店の軒下には、近所で採れた野菜が、無造作に段ボール箱に入ったまま並べられている。あまりに長く店にいたので、何か買いたいと思ったが、とっさには思いつかない。仕方が無いので、結局、一袋260円の桜川産の自然薯を買って帰った。さっそく、夕食を「とろろ汁」にしたら、これが実に滋味深く美味しかったのでつい食べ過ぎてしまった。
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