オニバスが生えていた
一見して、これが何だかわかった人は、かなりの「植物通」だ(笑)。
埼玉県の北端、北川辺地区を走っていて、「埼玉県で唯一のオニバス(鬼蓮)自生地」の看板を見かけた。現地に行ってみると、鋭い棘のついたシワクチャの丸い葉が池を覆っていた。午前中には咲いていたのだろうか、萎んだ赤紫の花もあった。
オニバスは、今では珍しい植物(絶滅危惧種)であるが、かつては南日本のどこにでも生えていた。ここ北川辺周辺(加須市)は、利根川と渡良瀬川の合流地点で、河川の氾濫も度々起こり、昔は小さな湖沼や湿地もたくさんあった。オニバスは、こういうところが大好きなのだ。
「ハス」と名前が付いていても、レンコンは採れないし花もたいして綺麗ではない。それに、鋭いトゲもあって、農民からは嫌われていたのに違いない。しかし、葉っぱを、よく眺めて見るとなかなか造形的だ。いつか、池の側にじっくり座って、折り畳まれた葉がゆっくりと広がる様子を観察したい。
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