2009年12月6日

やさとの雲海




今日は、筑波山ファンクラブの観察会がある。朝起きると昨日の激しい雨は止んでいて、青柳の谷いっぱいに朝霧が立ち込めている。ライトを点灯して、ゆっくりと筑波山南山麓の六所に向かった。六所に行くには、途中、急な峠を越えなければならない。尾根道では、霧はもっと濃いかもしれないと心配しながら、十三塚の集落を走った。すると、突然、あたりに透き通るような光が溢れて視界がくっきりと開けた。集落の上半分からは、朝霧がうそのように消えて、朝日がまだ紅葉の残っているクヌギの森を照らしている。
集落を登りきった高台で振り返ると、後にした八郷盆地の底に溢れるように真っ白な雲がたなびき、それに透明な光が当たって、荘厳ともいえる光景が展開していた。息を呑むような美しさである。思わず、車を止めカメラを取り出した。この光景は、年に数回現れるという八郷盆地の雲海である。雲が、盆地を埋め、山の頂だけが孤島のように突き出ている。集合時間のことなどすっかり忘れて、ただ、呆然と見とれていた。(写真をクリックすると大きくなります。右の山懐に木守小屋があります)

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