2010年1月30日

街の本屋

 フォーラムの筑波山麓自然学校を手伝ってから、そのまま流山の自宅に戻った。自宅に戻ると、必ず、夕食の後に、駅前の書店まで散歩に行く。一時間ほどをかけて書店の棚をくまなく見て歩く。新刊書をチェックしたり、現在の自分が興味ある本を探すのが、「街」に戻ったことを実感する「儀式」になっている。なにしろ、山小屋生活と「街」生活との最も大きな違いは、新刊書が山積みになった本屋と美味しいパン屋が近くにあるかどうかだ。
 でも、今夜も何も買わずに家に戻った。歳のせいだろうか、最近、めっきり読みたいと思う本が少なくなった。恋愛小説やミステリーなどは見え透いたフィクションが鼻につく。ビジネスや金融は、いまひとつしっくりしない。実用書や新書本を眺めても、どうでもいいような事ばかりだ。アウトドアやガーデニング、田舎暮らしの本に至っては、月並みで上っ面だけのものが多い。山小屋のストーブの前で、夜のふけるのも忘れて没頭できるような本、今までの生き方に衝撃を与えて、これからの方向を捻じ曲げるほどの迫力を持った本、いとおしくていとおしくて片時も手放せないような本・・・、そんな本はないだろうか? いつか、そんな本と出会うのを期待して、つい毎回、自宅に帰る度に本屋に向かってしまう。

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