2010年4月11日

パン焼きを学ぶ


 昨日から、また新たな挑戦が始まった。ずっと以前からやってみたかったパン作りを教えてもらうことになったのだ。なにしろ八郷では美味いパンが食べられないのが数少ない不満の一つであった。それでは自分で焼こうと、これまでにも石窯を作ったり本で勉強したりして挑戦したのだか、満足なものは一つも出来なかった。独習には限界があると諦めかけていたところ、石窯ピザのYさんに「男のパン工房」をやっているKさんを紹介していたただいたのだ。僕は、はじめから菓子パンやケーキには関心が無い。ヨーロッパの小麦の香りがする僅かに酸味がきいたハードな食事パンが食べたいのだ。会の名前に期待して参加したところ、はたしてその通りだった。初回の僕は、ピザとエピを作るのが課題だったが、先輩たちは自由課題で、多くの人が自然発酵の老麺やルヴァン種を使った本格的なフランスパンを焼いているではないか。それも多くの人が見事なパンを焼いている。窯から出すとパチパチと皮が「歌をうたっている」。窯ノビも見事である。それもそのはずで、指導しているK先生は、たいへんなキャリアの持ち主である。プロ職人でなければ絶対に分からないような、細かな技術や知識も惜しげなく丁寧に教えてくれる。つくづく、僕は「人」との出会いに恵まれていることを感じた。
 帰りに、K先生が焼いたフランス食パンを頂いてきたが、開けておいた袋からこうばしい香りが車内中にあふれ、とうとう我慢できなくなって途中の赤信号でつまみ食いしたのが悪かった。八郷に戻るまでの間に全部食べてしまった。香ばしい小麦の香りとほのかな甘み、モチッとした食感、そして噛み締めたときの小麦の風味と旨みが、実に感動ものだった。道路を走りながら、自分もいつかこのようなパンを山小屋で焼いてやると決意した。(写真は先生の焼いたパンです)

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