このところ体調が悪く、昨夜も熟睡でなかったせいか、うつらうつらしている合間に、べっとりと猫の真っ赤な血が床についている嫌な夢を見た。不安になって目が覚めた。いつもなら、足元で寝ているピーの姿がない。やはり、夜中になっても帰って来なかったのだ。こんなことは今までに一度もない。いやな予感がした。もしかすると、車に轢かれたか、大きな動物と戦って怪我して、小屋に戻ってこられないのかもしれない。早朝、名前を呼びながら、小屋の周りを探したが、どうしても見つからなかった。今日は、筑波山での調査がある。どうしても休めないのだ。いつまでも探し続けられないので、餌を置いて小屋を出た。

あたりは闇にすっかり包まれて、もう、あきらめかけた頃、小屋から、1kmぐらい離れた田んぼ道を歩いていると後ろの方から、聞きなれた「ミュー、ミュー」という鳴き声が聞こえる。「ピーか?」と声をかけると、黒い塊が急いで近づいてくる。ピーだった。抱きかかえると、いつものふわふわした毛並みの温かさが伝わってくる。ずっしりとした重みも感じる。ピーも、よほどうれしかったのだろう。いつもなら5分も抱かせてくれないが、ずっと小屋に帰るまで、おとなしく僕の腕の中にいた。
めでたし!めでたし!
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