以前から猿壁の山に登ってみたいと思っていた。ここは、中世の頃、猿壁城という山城があった場所だ。足尾山から張り出している尾根の先端にあって、八郷盆地に突き出ているような形をしている。その東斜面が急な崖になっていて、八郷の人なら、誰でも知らない人はいない。先日、船橋さんのログハウスを見学に行ったとき、その背後にそそり立っている猿壁を間近に見て、ますます登りたくなったので、今日思い立って出かけた。ログハウスの屋根の上で作業している彼らを横目に見て、林道を更に進んだ。泉のところに車を止め、頂上を目指して登った。昔は、集落と集落を繫ぐ峠道があったののに違いない。わずかな地面の凹みが、昔は山道だったことを示している。遠くからログハウスの屋根を打っている音が聞こえる。
ところが、いざ、車を車道にバックしようとした時、泉の水を流す側溝にタイヤを落としてしまったのだ。どうしても出ない。困り果てて、とうとう小田島さんに救援の電話をしてログハウスで作業している全員に駆けつけてもらい、やっとの事で溝から引き出してもらった。これは、数百年の間、静かに眠っている武士たちの場所に勝手に立ち入ったことの罰かもしれない。でも、考えようによっては、ほとんど人の通らない山道であるにも係らず、丁度、近くで知り合いの皆さんが作業していて、しかも、お昼休みで屋根から降りていて、携帯電話がちゃんと小田島さんに届いたなんて、これは相当にハッピーなことともいえる。助けていただいた皆様、本当にありがとうございました。
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