2014年2月1日

センダンの実

今頃の八郷を歩いていて、屋敷や畑の片隅にたくさんの実を下げた木があったら、センダン(古名はアフチ、楝)かもしれない。今日も、散歩していて、Kさんの屋敷でこの木を見つけた。冬の空を背景にして、裸木にたくさんの黄褐色の実をぶら下げているから、とてもよく目立つ。初夏には上品な淡紫色の花を房状につけて美しい。夏の葉叢も涼しげである。
しかし、実態はなかなか「ブッソウな」樹木である。なにしろ、この実や樹皮は、極めて有毒で、犬ならこの実を5、6粒、子どもなら8、9粒食べれば、48時間以内に死に至る。昔、打ち首を曝した獄門台はこの木で作ったと言う。そのため地方によっては忌み嫌って屋敷には植えない。では、何故、八郷に沢山あるかというと、昔は、その毒性を駆虫剤や薬として利用していたからだろうと思う。花や葉は、ウジ虫駆除などの殺虫剤として、また生の果肉は、ヒビやシモヤケによく効くといわれる。いつか、Kおばあちゃんに聞いて確かめてみよう。

 面白い実なので一枝貰ってきたが、ピーが食べるといけないので、あいつの届かない壁の上の方にかけておいた。なお、「栴檀は双葉より芳し」の栴檀は、これとは別のビャクダン科のビャクダンのこと。

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