極上の時間を味わってきた。小林萌里さん(ピアノ)と外薗美穂さん(ヴァイオリン)のTango Duo Concert があったのだ。会場は笠間市上加賀田の『ガラジ』。ここは、昔ブタ小屋だったのを改造して、今はアーティストたちの発表の場になっている。難台山の北斜面の高台あって、笠間盆地とそれを囲む山々が一望できる美しい場所だ。周囲は栗畑が一面に広がり、その間に埋もれるようにして農家が点在する。
窓辺に灯したロウソクの炎が揺らめく。窓からは暮れ行く空が青白く光っている。むき出しの木材と土壁に囲まれた室内にピアノとヴァイオリンの音色が心地よく響く。タンゴの哀愁を帯びた音色が『ガラジ』の雰囲気とうまく溶け合っている。窓から外を見ながらPiazzollaのスローな曲を聴いていたら、突然、胸に迫るものがあって目がウルウルしてしまった。一瞬、時間も空間も忘れてしまったような気持ちになった。どうやら音楽の魔法にかかったらしい。本当に大丈夫か? 夢の世界から現実に戻って、ちゃんと暗闇の道祖神峠を越えて八郷に帰れるだろうか?(笑)
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