2019年11月6日

センブリの花


 昨日、つくば市の雑木林を歩いていてセンブリの花を見つけた。背丈の割には大きな花をたくさんつけていて美しい。花びらには、細い紫色の線が入っている。センブリは「千回振り出(煮出すこと)しても苦い」と言われている通り、根、茎、葉、花の全てが非常に苦い。日本三大民間薬の一つで、薬効は胃腸虚弱、下痢、腹痛、発毛!などに効くそうだ。確かに、少々の二日酔いの時など、センブリの猛烈な苦味でシャッキとなりそうだ。僕は、この草の苦味を知らない人に葉を噛ませて顔を歪ませるのを見るのが密かな楽しみとなっている(笑)。
 
 センブリは、本来、日当たりの良い場所を好むが、現在では草原・松林の減少や雑木林の荒廃などで、そのような場所が全国的に減っている。それに伴ってセンブリも急激に減少して、府県によっては絶滅危惧種に指定されている。
 昔は、高価で取引されていて、長野県出身の友人などは、皆で、校舎の裏山に採集しに行き、校庭で乾燥して業者に売り、そのお金で学校の備品を揃えたそうだ。センブリの採集・販売は、田舎の子供や老人のよい小遣い稼ぎにもなっていた。

 現在では、なかなかお目にかかれないが、もし見つけたら葉を摘み取って、ぜひ強く噛んでみて下さい。気分爽快、胃腸軽快になることでしょう(笑)。






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