2011年10月25日

八郷のニホンザル

拾ったムササビを剥製にする件で、Kさん宅を訪れた。その際、おばあちゃんから、つい最近(といっても昭和の初め)まで、野生のニホンザルが八郷にも生息していたという貴重な話を聞いた。現在、ニホンザルは、北海道と沖縄県と茨城県を除く日本全国に分布している。なぜ、茨城県にいないのか諸説あるが謎である。しかし、つい最近まで、八郷にも生息していたのは確かなようだ。最近といっても、大正13年生まれのおばあちゃんが子どもの頃だから、昭和の初めの頃の話である。伐採する木に目印を付ける手伝いで、自宅(上青柳)の山に入ったところ、頭の上でサルが鳴き交わしながら飛び回っていて、それはそれは怖かったそうだ。もちろん、その頃にはユートピアは無いから逃げたサルではない。東北帝国大学(理科大学か)が明治時代に、山麓の住民から聞き取り調査をした報告書の中に、サルの被害で困っているという記載があると聞いた事がある。また、明治の中頃の話だが、朝日峠の近くに山仕事に行ったら、サルに昼餉のおむすびを横取りされた人がいるという。では、なぜ今、サルがいなくなってしまったかということは、八郷町民文化誌『ゆう』10号(2001年)の野口淳夫先生の記事を読んでいただきたい。

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